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最強女神様!ジョミ×ブルSSUP!

どーしてもUPしたくて徹夜して仕上げました・・・ただいま朝の5時・・・。
今日仕事なのにーーー!!(TT)
ああ・・・あたしってホント馬鹿・・・・。
女神様は最強です!というお話です。

Clap!

『最強女神様!』~ブルーの悩み編~

大理石のターフルの上で優雅にタロットカードを操っていた白い指先が動きを止める。


フィシスは静かに顔をあげると、天体の間に現れたその人に穏やかに微笑みかけた。
「ようこそ、ソルジャー。」
向けられた視線の先には、ソルジャー・ブルーが静かに佇んでいた。
「やあ、フィシス。」
耳に心地よく響く甘いテノールでそう応えながら、ゆっくりと大理石の階段を昇ってくる。
「どうぞお座りになって。すぐにお茶をご用意しましょう。」
「ありがとう、フィシス。」
口元に淡い微笑を浮かべ、ブルーは流れるような優雅な所作でフィシスの向かい側の席に腰を下ろした。

彼は美しい。
艶やかな銀の髪。けぶるような長い睫毛に縁取られた、宝石のように煌めく二つの赤い瞳。透き通るような白い肌。うっすらと緋色に色づいた唇。藤色のマントを纏い、銀の刺繍に縁取られたソルジャースーツに包まれた細くしなやかな肢体。

造形と美の女神に愛されたようなその姿は、最近とみに美しさを増してきたように思える。

『その理由は・・・ただ一つですわね。』
フィシスの脳裏に、金色の太陽のような青年の姿が浮かんだ。
「ソルジャー・ブルー。ますます貴方はお美しくなられて・・・。ジョミーにとても愛されていらっしゃるからですわね。」
にっこりと微笑みながらそう言うと、途端にブルーは目元を赤く染めた。
「からかわないでくれ、フィシス」
恥ずかしげな表情で呟くブルーは凶悪なまでの色香に満ちている。

(まあ。なんて色っぽい表情をなさるのでしょう。これではジョミーもめろめろですわね。うふふふふ。)

女神の微笑を浮かべながら内心では『萌えますわ!!』と思い切り腐女子的なことをフィシスが考えているとはブルーは夢にも思ってはいない。
やがて薫り高い紅茶が運ばれ、穏やかなティータイムを楽しんでいたフィシスは
ブルーが少し沈んだ様子なのに気付いてカップを置いた。

「ブルー、何かお悩みがあるのですか?」
そうフィシスが問いかけると、ティーカップを持つ細い指がびくりと震えた。そしてゆっくりとソーサーの上にカップが戻される。少しの沈黙の後、躊躇いがちにふっくらとした唇が開く。
「・・・ジョミーの事なんだが・・・」
「ジョミーの?彼がどうかしたのですか?」
(何があったのでしょうか?気になりますわ!!)←内なるフィシス

「・・・・」

言いにくそうに俯いてしまったブルーの姿に、フィシスは気遣わしげな表情を浮かべた。
「ブルー、私でよければどうぞお話ください。お役に立てないかもしれませんが、話して気が楽になることもありますわ。」
(一体何があったのでしょう??是が非にでも聞き出さなくては!)←内なるフィシス

「ありがとう、フィシス。実は・・・」
真摯(?)な彼女の言葉に、決心したようにブルーは伏せていた顔をあげて訥々と話し始めた。
「その・・・彼の相手が・・・僕のような者で・・・本当に良かったのだろうか・・・」
「・・・・え?」

予想外な言葉を聞かされて驚くフィシスの前で、ブルーは遣る瀬無い表情を浮かべている。
「ブルー・・・それはどういうことですの?何故そのような事を・・・。」
一瞬言葉を失ったフィシスだったが、すぐに気を取り直し改めて彼の次の言葉を待つ。
「ここ数年・・彼はめざましく成長した。強大なサイオンも自在にコントロールできるようになり、ミュウの長として責任を自覚し・・・その務めを立派に果たしてくれている。身体的にも健やかに逞しく成長し、明るく優しい性格で皆からも慕われている。本当に素晴らしい青年になった。」

傍から聞いていると、それはどう考えてもノロケとしかいいようが無い。
フィシスは『当てられますわ・・・』と内心で思いつつ、「ええ・・・そうですわね・・・。」と曖昧に答えた。

「そして彼は・・・子供達は勿論、ミュウの若い女性達にもとても人気が高い。『ジョミーの子供が欲しい』と言っている女の子もいるそうだ。」
そう言うと、辛そうな様子で唇を噛む姿にフィシスはピン!ときた。
俯いてしまった彼に、限りなく優しく慈愛に満ちた微笑を向ける。
「ブルー・・・もしかして妬いてらっしゃるのですか?」
ととと・・・といつの間にかやってきて膝の上にぴょん!と飛び乗ってきたレインを撫でてやりながら、フィシスは穏やかにブルーに問いかけた。
びくん!と細い肩が震え・・・ゆっくりとその白い顔が上がる。
紅玉のような赤い瞳は、途方に暮れた幼子のように頼りなく揺れていた。

もし・・・今ここにジョミーがいたら、有無を言わさずそのまま攫って青の間に監禁していまいそうな程、その姿は凶悪なまでに可愛らしかった。
「若く生命力に溢れたジョミーは・・・これから限りない未来がある。僕はもう燃え尽きる寸前の年寄りで・・・。それに子供をもうける事はどうしたって出来ない・・・。彼の隣にいるのがこんな僕で本当にいいのだろうか。」
物憂げに呟く麗人に、膝の上のレインのふかふかの毛並みを優しく梳きながら、フィシスは笑みを深めた。
「ブルー・・・。どうしてそんな事をおっしゃるのですか?ジョミーは貴方の事を心から愛しています。そんな彼の心を疑うのですか?」
諭すようにそう言うと、ブルーは再び俯いてしまう。
「ジョミーの事は・・・信じている。彼はひたむきに僕を想い、愛を囁いてくれる。本当に素晴らしい青年だ。だからこそ、こんな・・・300歳も年上で同性の僕が彼の傍にいいのだろうか・・・。それに女性のような円やかさは皆無で、面白みも何もない貧弱なつまらない体だし・・・。いつまでもつか判らない老いぼれだし・・・。」
小さな声でぽつぽつと言葉を紡ぐブルーは、自分の魅力にこれっぽっちも気付いていない。
フィシスは心の中で『はあぁ~』と大きく溜め息をついた。

儚げに見えながら、凛とした佇まいを感じさせる神秘的なまでに美しい容貌。
少年と青年の狭間で時を止めてしまった細い身体は、中性的な妖しい色香を醸し出している。そして全てを包み込むような優しさに満ちた気高い魂。
そんなブルーに想いを寄せる者は数限りなく多かった。

――が。
自分がいかに他人を魅了する存在なのか全く理解しておらず、加えて‘超’がつくほどの鈍感&天然だったが為に、告白しては玉砕した者は数知れず・・・(というか、ブルーは告白されても全く気付けなかったのだ)。
いわゆる『高嶺の花』の状態が長いこと続いていた。
それを易々と飛び越え、かなりの忍耐とめげない根性でひたすらブルーを口説き続け、ついに恋人の地位を手に入れたのがジョミーだった。
その涙ぐましい努力とひたむきさを知るフィシスは、今聞かされたブルーの悩みなど全く杞憂な事であると判るのに、本人だけは気付いていない。
フィシスは苦笑を浮かべながら、俯きながらテーブルにのの字を書いている麗人に改めて言葉を放つ。
「ブルー・・・。貴方はジョミーと別れたいのですか?」
「え?」
弾かれたようにブルーが顔を上げた。赤い瞳が驚愕に瞠られている。
「ジョミーが自分と別れて他の女性と結ばれるのを望んでおられるのですか?もう彼の事は愛していないのですね。」
「違う!」

その途端、悲痛なブルーの叫びが響く。それを気にする風も無く、フィシスは更に続けた。
「何が違うのですか?貴方のおっしゃっている事はそういう事です。ブルー、貴方は彼の愛を信じる事が出来ずに離れようとしている。ジョミーが知ったら・・・とても悲しみますよ。彼に対する侮辱になるのではありませんか?」
淡々と、しかし厳しく告げられて、ブルーは言葉を詰まらせた。痛みを耐えるように胸に握り締めた拳を当てて唇をかみ締める彼の姿に、フィシスは表情をやわらげた。
「ブルー・・・どうかジョミーを信じてあげてください。彼は全身全霊で貴方の事を愛しています。」
「・・・・。」
「貴方も彼を心から愛しているのでしょう?」
穏やかな問いかけに、ブルーはゆっくりと赤い瞳をフィシスに向けた。

「愛・・・してる。ジョミーを心から・・・彼が他の誰かと結ばれるのは・・・嫌だ・・・。」
今にも泣き出しそうに瞳を潤ませながら、それでもきっぱりと告げるブルーの姿にフィシスは女神の如き優しい微笑を浮かべる。

「だ、そうですわ、ジョミー。」
「当たり前だよ。」

地の底を這うような低~い声が、いきなり自分の背後から聞こえてきて涙目のままブルーはびっくん!と硬直した。
ぎくしゃくしながら、恐る恐る後ろを振り向くと・・・・。
いつの間にそこにいたのか、憮然とした面持ちのジョミーがすぐ後ろに立っていた。
思いっきり機嫌が悪いです!という表情を隠すことなく、翠の瞳がブルーを見下ろしている。
その背後に、吹き荒れるブリザードのような不穏なオーラが渦巻いているのが見えたような気がして、ブルーは背中に冷たい汗が流れるのを感じた。
「な・・・なんで君がここに・・・」
『一体いつ跳んできたんだ!?』と、慌てふためくブルーに、にこやかにフィシスが答えた。
「レインに思念波を繋げてもらいましたの。貴方のその悩みは・・・やはりジョミーに聞いて頂くのが一番だと思いまして・・・。」
膝の上のレインを優しく撫でながら、微笑む女神。その後ろに黒い羽根と尻尾が見えたように思えるのは目の錯覚だろうか・・・・。
だらだらと冷や汗を流しながら現実逃避しそうになっているブルーをじっと剣呑に見つめていたジョミーは・・・・。やがて静かに口を開いた。

「ブルー・・・。僕は貴方の恋人ですよね?」
絶対零度を感じさせる冷た~い声に、ブルーは言葉を発することもできず必死でコクコクと上下に首を振った。
「僕は貴方に『愛してる。貴方しかいらない。』と数え切れないほど告げて、判ってくれていると思っていたんだけど・・・。ちゃんと伝わってはいなかったんですね・・・。僕の事信用してくれていなかったんだ・・・。」
温度の感じられない、冷ややかな声にブルーは「違う!そんなことはない!」と喚いたが、綺麗にスルーされた。
「しかも勝手に『ふさわしくない』とか言って自己完結?あげくに他の女の子にくっつけようとしたりして・・・貴方は一体僕の事なんだと思ってるの?」
そう呟いている内に、翠の瞳はどんどん据わっていき・・・・物騒な光を放ちはじめる。
その妙な迫力に押されてブルーは口をぱくぱくさせる事しかできなかった。
空を見つめながらぶつぶつ言っていた青年は、ゆっくりと視線をブルーに合わせてくる。
そしてに~っこりと微笑んだ。
「ごめんね、ブルー。僕の愛がまだまだまだまだ足りなかったんだね・・・。もう二度とそんなバカな考えを起こさないように・・・貴方が不安にならないよう、た~っぷりと教えてあげます。あなたの心と体にね・・・・」
そう言って爽やかな笑顔を見せるジョミーだったが・・・・しかし、そのエメラルドの如き二つの瞳は全く笑っていなかった。
本能的に身の危険を感じて逃げようとしたブルーだったが・・・若さも体力も上回る恋人にあっさりと捕まり、その腕の中にがっちりとホールドされてしまう。
「じ・じょみぃー!離しなさい!お・落ち着いてっ!」
じたばた暴れながら上ずった声で喚くブルーの必死の抵抗をものともせず、ジョミーはにこやかに答えた。
「イヤだなあ、ブルー。僕はこれ以上ないほど落ち着いていますよ。少なくともバカな考えを起こす年上の恋人よりはずっとね・・・」
あんまりな言葉にブルーは絶句した。
そんな恋人に構うことなく、ジョミーが女神に向かって「後はよろしく。」と言った次の瞬間――。二人の姿は掻き消えた。
若い長はブルーを抱きしめたまま、青の間へ跳んだのだ。

「どうぞごゆっくり。お二人とも、しっかりと愛を確かめ合ってくださいませ。後のことはおまかせくださいね。」

女神のような美しい微笑を浮かべながら、フィシスは翌日いっぱいまでの若長の休日と青の間の立ち入り禁止をハーレイや長老たちに申請した。

彼らには色々思うところはあったのだが・・・・フィシスの黒い微笑の前に一切の反論は無く、それは実にあっさりと了承された。


そして二日後の朝――。
まるまる一昼夜、超強力なシールドで遮蔽されていた青の間からジョミーが姿を現した。
その顔や肌はつやつやして血色がよく、彼は異様に機嫌が良かった。時々蛍光色のようなビビッドな色をしたピンクの思念がぽろりと零れる時があったが・・・皆知らない振りをした。

何故かブルーは一週間ほど青の間から出てくることはなかった。
ようやく皆の前に姿を現したブルーは・・・・少しやつれていた様だったが、凄絶な色香となんとも言えぬ艶やかさを醸し出していて・・・。当てられる者が続出したために青の間へと強制送還されてしまったという・・・。


そして・・・。

それまでは天体の間へと足しげく通っていたブルーは、何故かしばらくの間寄り付く事がなくなり、代わりにジョミーが何かしらフィシスへの貢物を持参して訪れるようになった。

若長から感謝と言葉と共にプレゼントされた、新品の美しいタロットカードを操りながら

「本当にお役に立てて良かったですわ・・・。おほほほほほほ。」

と女神様は朗らかに、満足そうに微笑んだとか・・・。

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