お久しぶりです!ジョミブルSS「バスルームにて」UP!
バスルームにて
ぱしゃん、と水音が響く。
ふう・・・と赤い唇から小さな吐息が零れた。
淡い乳白色の湯が満たされた浴槽の中にブルーはその身を横たえていた。
気だるさの残る体を包む湯は、とても温かく心地良い。
浴室内には柔らかな湯気が霧のように立ち込めている。
ぼんやりとそれを見つめながら、片手で湯をすくいあげてみた。
掌を開くと、瞬く間にさらさらと指の間から零れ落ちていく。
緩やかに波打つ湯面をぼうっと眺めた後、何の気なしに視線を持ち上げた片手に移した。その途端、あるものを見つけて思わず小さな声を漏らす。
「あ・・・」
湯の雫が纏わりつく自分の腕。手首の内側の柔らかな部分に、紅い痕が花びらのように散っていた。
それはジョミーがつけた刻印だった。
気がつけば胸元や二の腕にも、いくつも残されていた。ミルク色の湯の中に隠れている部分のあちこちにも、きっと同じように咲いているだろう。
昨夜は何度も彼に抱かれた。
年下の恋人はとても情熱的で、溢れんばかりの思慕を注ぎながら自分を愛してくれる。
欲情した翠の瞳に見つめられながら、体の隅々にまでくちづけを落とされた。耳元で囁かれる甘やかな睦言。逞しさを増した胸に包まれて、熱く張り詰めた楔を受け入れる。
若い恋人の、容赦のない攻めに翻弄され、夜通し啼かされ続けた。
朝を迎え、青の間の奥にしつらえられた浴室で湯の用意を整えてくれたジョミーは、ぐったりとした恋人の身体を清めようとしたのだが、ブルーは拒否した。
年若いソルジャー候補のスケジュールは多忙を極め、今日も午前中から講義や訓練があった。
それに・・・愛された痕跡を体中に刻み付けれた自分の身を見られる事は、たまらなく恥ずかしかった。(『何をいまさら・・』とジョミーは笑うかもしれないが)
とにかく、後ろ髪を思い切り引かれている風情のジョミーを追い立てるように青の間から送り出した後、漸くブルーは浴室へと向かったのだ。
ぱちゃん、と微かな音を立てて手を湯の中に沈めながら、ブルーは昨夜の濃厚な情交を思い出していた。じんわりと内側から体が熱くなっていくのは、湯に温められただけでないだろう。
気だるい体の奥底には、快楽の残り火が燻っている。
まだ自分の裡に彼がいるような気がする。そう考えてブルーは赤面した。
その時――。
「きれいだな・・・。」
(え・・・?)
驚いて入り口の方に視線を向けると、そこには――。
先程青の間を後にした筈のジョミーが。
浴室のドアにもたれかかり、腕を組んでこちらをじっと見つめていた。
「ジョミー・・?何故・・・訓練はどうしたんだい?」
「時間が変更になったんです。ゼル老師の実技を受けるはずだったんだけど、老師の都合でキャンセルになってしまって・・・。午前中が空きました。だから・・・また戻ってきたんです。・・・ラッキーだったな。おかげで貴方のそんな姿を見ることが出来た。」
そう応えながら、ジョミーは組んでいた腕をとき、ゆっくりと浴槽に向かって歩き出した。
猫足の浴槽の中にしどけなく横たわる恋人の姿に、ジョミーは目を奪われていた。
濡れて煌く銀の髪。潤んだ二つの紅玉の瞳。桜色に上気した肌には、自分のつけたくちづけの痕があちこちに散っている。うっすらと開いた唇からは、ちらりと赤い舌が見えて、まるで誘っているかのようだ。
昨夜のブルーの艶やかな媚態を思い出し、ジョミーは再び欲望が体内で再燃するのを感じた。
近付いてくるジョミーの、情欲を湛えた熱っぽい視線に晒されて、ブルーは更に目元を染めた。浅ましい期待に、体が益々疼いていく。
浴槽のすぐ後ろに立ったジョミーはそのまま静かに両膝をつき、上からブルーを見降ろした。
ブルーは後頭部を浴槽の縁にもたれかけるように押し付けて、ジョミーを見上げた。
二人の視線が絡み合う。
視線を合わせたまま、ジョミーはゆっくりと身をかがめていった。
紅い瞳が静かに閉じられていくのに目を細めながら、柔らかな唇にキスを落とす。
互いの唇の合わせが逆になる、ふれるだけのくちづけ。
そっと唇を離した後、ジョミーは己の服に手をかけた。衣擦れの音を立てながら落とされていく布地は、すぐに濡れた床の水分を吸って湿り、色が変わっていった。
「濡れてしまったね。」
「・・・後でサイオンで乾かします。」
おやおや、と赤い唇が苦笑の形に弧を描く。
最後の布を取り去ったジョミーは、その若々しい裸体をブルーの目前に晒した。
青年の体の中心は、既に欲をもたげて熱く張り詰めている。
ブルーは思わず喉を鳴らし、熱い吐息を零した。
そんな恋人を見つめながら薄く笑ったジョミーはゆっくりと湯船に足を踏み入れた。
温かな湯の中に横たわるブルーに覆いかぶさると、華奢な体を抱き締めながら、再び唇を重ねた。
緩やかに開いた緋色の唇の狭間に舌を滑り込ませると、食らいつくように激しく深く絡めあう。
やがて白い浴室には、ぱちゃぱちゃと水面が揺れる微かな音と――艶やかな嬌声が響きはじめていった。
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コメント
バスルーム素晴らしいです♪ この日は1日休んでしまえば良いと思います。
前から気になってますが、あのソルジャースーツの構造がいまいちよくわからないです。黒のアンダーとベストのあたりとか、あのマントは一番よくわからないです。あれは被り物なのかしら。首抜けしか方法がなさそうだし。
あと、あのピッチピチのズボンの下に下着は考えられないですね。あれほど未来の衣装だし、常に戦闘体制を気にするなら、下着と一体化してる特殊な衣装だと思います。きっと超未来のNASAかレーザーレーサーの商品ですよ! ルビー付きで高額商品ですね。
今日は、喫茶店リオを見つけました。同じ通りにジョナサンがありましたが、「ジョナさん」と呼ぶべきか。わがままな人たちのお付きは大変です。
投稿: 猫月 | 2009年7月 2日 (木) 18時03分
猫月様、いらっしゃいませ!いつもコメントありがとうございます。
ジョミーはこの日きっと「今日は一日ブルーの個人授業を受けます」とか言って、青の間に籠もりきりになりそうですね。その分次の日は朝からハードスケジュールになりそうですが・・・。ま、ジョミーは若いから全然大丈夫でしょう!ブルーはしばらく腰が立たずに、ベッドから出られなさそう。
ところで、確かにソルジャースーツの構造ってよくわかんないですよね。ホントにどーなってるんだか・・・。図解が欲しいです。
投稿: バトラー | 2009年7月 6日 (月) 07時03分